世界３大仏教遺跡の１つバガンは、首都ヤンゴンから北へプロペラ機で約１時間半。ハッキリ言って何〜にもない田舎町です。 しかしここには、バガン王朝時代(１１〜１３世紀)に建立された、大小様々な約２０００もの１大パゴダ群があります。  一面パゴダ・パゴダ・パゴダ…。  大小様々。 ハッキリ言って、いくら見てもきりがないです。 そこでお勧めはアーナンダ寺院。１０９０年頃に建立されたバガン最大級のパゴダです。 長〜い参道のはるか向こう、薄暗い寺院内にライトアップされて立ちはだかるお釈迦様。近ずくにつれてその巨大さに口があんぐり。高さは１０ｍ以上あるでしょう。しかもその全てが金箔で覆われています。荘厳さに圧倒されました。 しかしミャンマーは、ヤンゴンの「シュエダゴンパゴダ」といい、ここといい、スケールがでかい！  御前に座り、三帰依文（さんきえもん）という歌のお経を読経、礼拝。 「お前は何をするために生まれてきたのだ」と、怖い顔で見下ろすお釈迦様。私は「欲望を追求するあまりに、人を傷つけ踏み台にしているかもしれないなぁ」と思案します。するとお釈迦様のお顔は笑みをたたえているように見えました。感動のあまり、思わず涙がチョチョ切れました。  私達は、いのちのぬくもりを共にするために生まれてきたんですよね。だから人との出会いを求めてやまない。しかし現実は、我が身可愛さを振りまわすが故に、人と対立し、孤立し、恨み恨まれ、孤独になる。そんなために生まれてきたのではない筈です。 そうですよね、お釈迦様。 その規模も歴史も、ここは間違いなく世界遺産級です。しかしユネスコの世界遺産には登録されていません。それは何故か？ 現在のミャンマーはクーデターで成立した軍事政権の国です。故に世界の国々から真っ当な付き合いをしてもらえないのです。 何とかしろよー！と言いたくなります。  シュエジゴンパゴダ つづく |
