越後時代の親鸞聖人の行動は、よく分かっていません。
しかしお念仏のみ教えを弘めるために歩かれていたことに違いありません。
流罪の地国府から東へ約100㎞、現在の新潟市鳥屋野(とやの)に草庵跡があります。
聖人はこの地で３年間過ごされたと言うことですが、ずっと滞在されたということでははないと思われます。
越後の方々を歩まれ、お念仏の教えを伝えられたことでしょう。鳥屋野はその重要な拠点でした。
ここは聖人越後七不思議の１つ「鳥屋野の逆さ竹」の地でもあります。逆さ竹は国の天然記念物として現存します。
この地で聖人は、携えていた竹の杖を地面に挿して言いました。
「我が弘(ひろ)むる所の法 若し仏意に称(かな)はば此枯竹必ず当に根芽を生ずべし」
竹杖はやがて青々と茂り竹林となりましたが、その枝は不思議なことに逆さに伸びていということです。現在でも下向きの枝が見受けられます。
かつては草庵跡の護持の為、向かい側に大谷派西方寺がありました。
現在は西へ300メートル、信濃川の辺に移転しています。
西方寺跡地には墓地が残り、敷地内に親鸞聖人「枕石」があります。
数々の伝承から、人々の聖人を慕う思いが伝わってきました。
所在地 西方寺
新潟県新潟市鳥屋野3-1-22
西方寺旧跡
新潟県新潟市中央区30
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