☆☆　お経文　☆☆

　　　　　極重悪人唯称仏(ごくじゅうあくにん　ゆいしょうぶつ)
　　　　　　　　　　　　　　　罪の人々　み名を呼べ
　　　　　我亦在彼摂取中(がやくざいひ　せっしゅうちゅう)
　　　　　　　　　　　　　　　われもひかりの　うちにあり
　　　　　煩悩障眼雖不見(ぼんのうしょうげん　すいふけん)
　　　　　　　　　　　　　　　まどいの眼には　見えねども
　　　　　大悲無倦常照我(だいひむけん　じょうしょうが)
　　　　　　　　　　　　　　　ほとけはつねに　照らします

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　源信和尚は『往生要集』に、『仏説観無量寿経』を引用されています。

　「極重の悪人、他の方便なし、唯だ仏を称念して極楽に生ずることを得｣。

　「極重の悪人はただお念仏を称えなさい。念仏申す者は、阿弥陀如来の『必ず浄土に救うという光明の中におさめとられて漏れることがない(摂取不捨)』のです」と。

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　極重の悪人。それは極めて罪の重い悪人のことです。そしてそれは気づいているいないにかかわらず、私自身のことを言い当てた言葉です。塀の中に入った人という単純な人間観ではありません。
　人は傷つけ・傷つけられています。せっかく生まれてきたのに、一体私は何をしているのだろうか…。
　親鸞聖人の求道は、この“悪人である私”の救いという大問題を解決すること以外にはあり得ませんでした。

　　　　　　無痛社会　〜悪人とは…水俣病から学ぶ〜参照

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　残念ながら、私は我が身可愛さの煩悩のために、己の欲望に眼をふさがれて、その光明(如来のお心)を見ることが出来ません。

　しかし、そんな私を阿弥陀如来の大いなるお慈悲の光明(大悲)は、決して捨てさること無く(無倦)、いつも私を照らしていて(常照我)くださいます、と述べられます。

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　親鸞聖人は阿弥陀如来の光明のはたらきを、次の様に讃歎されています。

　　　　　　　　　　煩悩にまなこさへられて
　　　　　　　　　　摂取の光明みざれども
　　　　　　　　　　大悲ものうきことなくて
　　　　　　　　　　つねにわが身をてらすなり

　　　　　　　　　　　　　　　　高僧和讃より


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜つづく〜