中山道を西へと歩みを進める親鸞聖人一行。
近江国では、是非とも立ち寄らねばならぬ大事な場所がありました。
生涯忘れることができない、法然聖人と過ごした安らぎと温もりの日々。
そして数多のお弟子たち。
それは共に叱咤激励し、み教えに関わる論争を交わした同朋たちです。
そのすべてを奪った1207(建永2)年の念仏弾圧、承元(じょうげん)の法難。
「六時礼讃(ろくじらいさん)」を唱することによって念仏の教えを勧めていた、法然聖人のお弟子住蓮房・安楽房。
その二人が、後鳥羽上皇の寵愛を受ける官女松虫・鈴虫を出家させてしまった一大事件。
上皇の怒りは収まりません。
絶大なる権力を振りかざし、関係者を処罰。
住蓮房と弟子性願房は、馬渕荘(まぶちのしょう 現在の近江八幡市千僧供町)にて。
安楽房は京都六条河原にて。
弟子西意善綽房(さいいぜんしゃくぼう)は摂津国にて、
それぞれに「斬首」となりました。
1689(元禄2)年、遺言によりこの地へ、村人の手によって合葬されました。
所在地 住蓮房・安楽房供養塔
滋賀県近江八幡市千僧供町
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