本願寺派 鳥栖 無量寿寺
1221(承久3)年、親鸞聖人は稲田草庵から当地へとお越しになりました。
「無量寿寺」は、その当時禅宗「無量寺」と号していました。
当地の領主高時は困っていました。妻が難産の末19歳で亡くなってしまったのです。
しかも無量寺の境内へ埋葬したはずの妻は、無念故に夜な夜な姿を現し、恐れられていたのでした。
そこで、名声高き親鸞聖人が招聘されたのでした。
聖人は鹿島神宮参拝から帰路の途中、お立ち寄りになりました。
幽霊済度の申し出を受けた聖人は、たくさんの小石に浄土三部経の経文を記し、その墓所へ埋めました。
すると高時の妻の未練は断ち切られ、姿を現すことは無くなったと言うことです。
現在無量寿寺には、その様子を描いた「幽霊図」が伝わっています。
大谷派 鉾田 無量寿寺
聖人は、このお寺に３年間滞在し、この寺号に「寿」の一字を加え「無量寿寺」と名付けました。
以降、お弟子の順信房が住職を務めたいということです。
現在「無量寿寺」は、親鸞聖人関東二十四輩の第３番寺院として、ルーツを同じとする本願寺派と大谷派両寺があります。
残念ながら本願寺派鳥栖無量寿寺は、2021(令和2)年、失火により焼失してしまいました。
所在地 本願寺派 無量寿寺
茨城県鉾田市鳥栖1013
大谷派 無量寿寺
茨城県鉾田市下富田542
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