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霧島連山
かくれ続ける中で孤立し、独特な形に変容した秘密結社「カヤカベ」。
カヤカベ教団の口伝では、「シュウキョウボウ」が祖であると伝わっています。それは江戸時代前半期の中心的信徒、宮原真屯のことです。
宮原真屯は、伊集院で生まれの山伏でした。後に上京し本願寺に奉職、僧籍を得ました。帰京後かくれ念仏の指導者として活躍していましたが、密告によって殉教しました。
その後、1824(文政7)年吉永親幸という毛坊主によって、かくれ念仏衆がまとめられカヤカベ教団として誕生しました。
1835(天保6)年のかくれ念仏大弾圧「天保の法難」では、本願寺との繋がりを断っていたカヤカベは、弾圧を逃れました。これは「徹底的にかくれる」という指向の結果でした。
毛坊主(シャーマン)が仲立ちをし、下のような図式で阿弥陀如来と「私」を位置づけています。
阿弥陀如来の浄土
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伊勢神宮
↓
霧島神宮
↓
シャーマン
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私
伊勢神宮
シュウキョウボウが山伏の出であることが影響し、神道との繋がりを強く持っています。
その思想は本地垂迹(ほんじすいじゃく)説に基づいています。つまりこの世の諸仏・神々は阿弥陀如来の本願のすくいを誉め讃え、他力信心を勧めているという解釈です。
霧島神宮
その諸仏や神々の受け止め方は、基本的に聖人の受け止め方と似ています。
しかし、阿弥陀如来のお浄土と私との間に、伊勢神宮と霧島神宮が含まれる所が独特であり、またそれに伴う禁忌、シャーマンの存在も浄土真宗各派とは違います。
独特の阿弥陀如来信仰。大変興味深いものです。
京都本山 本願寺
参考 無縁と土着－隠れ念仏考－ 米村竜治著 同朋舎
薩摩藩の真宗禁制と本願寺の動向 星野元貞著
所在地 霧島神宮 鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
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