親鸞聖人が三河国柳堂にて説法された折、尾張国葉栗郡門間庄の住人河野四郎通勝は、同郷の８人と共にみ教えを聴聞しました。
深く感銘した９人は聖人に帰依し、帰郷後に尾張国葉栗郡木瀬(現在の羽島郡岐南町)に草庵を建て、帰洛する聖人を招聘しました。これが木瀬の草庵です。
その９人は河野九門徒と呼ばれ、それぞれ木曽川両岸に道場を開き、美濃・尾張両国に濃尾十八門徒と呼ばれる門徒集団を育てました。
しかし1265(文永2)年、草庵は木曽川の洪水によって流されてしまいました。
1407(文明2)年、本願寺第８代蓮如上人が巡化された折、草庵を再興するように指示されました。
そこで新加納(現在の各務原市)へ移転再建し、河野御坊と名付けられました。
因みに河野御坊は戦禍に焼かれるなどの経緯の後、1604(慶長9)年、美濃国羽栗郡竹ヶ鼻村へと再度移転。
現在の真宗大谷派竹鼻別院へと繋がっています。
1967(昭和42)年、聖人降誕800年に先立ちこの地を整備。
以降、東西真宗寺院と御門徒方によって大切に守られ、親鸞聖人を偲びみ教えを頂戴する「報恩講」が連綿と執り行われています。
「聖人は永遠に無言の御化導を垂れ給うであろう」
現地案内板「親鸞聖人御註錫の聖跡碑」より
所在地 木瀬の草庵(河野道場)
岐阜県羽島郡岐南町三宅9-173
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